e☆イヤホン日本橋本店で何度も試聴を繰り返した末に購入しました。ここまで何回も試聴したイヤホンはこれが初めてですが、毎回違うイヤホンを聴いてみたくて来たのに気がつくとまたこれを聴いてしまっているの繰り返しで、これはもう買うしかないのでは? という判断です。
日本橋本店のディスプレイは現在intimeさん専用パネルが設置されており、脂ALTERNATIVEもそこに展示されているのですが、これを視聴しているとすぐ右横にある轟mkⅡが目に入ってきます。このイヤホンも低音特化モデルだということですから格好の比較対象だと思って聴いてみたところ、なぜこんなに近くに並べられているのかを一聴で分からされました。
それはつまり「まともな人だという自覚のある人は轟mkⅡを買いなさいね」というe☆イヤホンさんの良心でした。実際、客観的にみれば轟mkⅡでもだいぶ思い切ったチューニングであり、それは同じフォーマットでチューニング違いのイヤホンを3機種出したからこそ出来た芸当だったと思うんですが、とはいえ轟mkⅡはまだギリギリ正気を保ったイヤホンだと感じました。
あるいは、あのディスプレイはある意味踏み絵のようなものなのかもしれません。轟mkⅡを聴いたあとで「こっちも視聴しておいてよかったな。これで迷いなく脂ALTERNATIVEを買える」と決心できた自分は、いつの間にか超えてはいけない一線を超えてしまっていたようです。
買って帰ってからずっと聴いていますが、どんな楽曲も今まで聴いたことのない聴こえ方をし、それがまたたまらなく良いので、もはや他のちゃんとしたイヤホンに戻るのが怖いです。音質的なことを文字でどう説明してもこのイヤホンに関しては無意味に思えますが、あえて言うなら、単に低音が強いというのではなく、いやもちろん強いというか強すぎるのですが、そのなかにも豊かな表情があり、どーんと広がる量感で押してくることもあれば、鋭く硬いアタックで攻めてくることもあり、かと思えば情感たっぷりなベースラインを聴かせてくれることもあり、といった具合に、「気がついたら低音しか聴いてなかったわ」ってなるくらい魅力的な音が出てくるイヤホンです。
それでいてボーカルも高音域もちゃんと聴こえるのがなんとも絶妙な感じですね。これまでずっと相対性理論をいかに気持ちよく聴くかという観点でイヤホンを探していましたが、意外にもこれが優勝かもしれません。もちろん異論は認めます。